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シーケンス制御1級 技能検定体験記

シーケンス制御技能検定1級を受験しました。(2009.2.24,25)
始まって5年位の新しい検定種目です。
社内でも受験経験者が少ないようなので、「切り込み隊長」的な勢いで 挑戦を試みました。
「これから挑戦しよう」という方の参考になれば幸いです。

実技試験
まず感じた事は、2時間という時間は短いという事です。
簡素なコーディングでないと間に合わない。 またはデバッグ不要の確実なコーディングが要求されます。 考えている時間は無いので、問題を想定して、 「こういう問題だったら、こうしよう」という方針程度は考えておいた方が良いと思います。

昨年までは、持ち込むCPUからI/Oの配線を出しておいても良かったようですが、 今年からは事前配線は無しとなったそうです。また、 I/O割りつけは自分で行うのでは無く、指示されるので勝手ではありません。もちろん採点対象(課題1)でした。
「作業時間は、配線時間も含まれるので、配線に時間はかけられない。」を痛感。
私は、線材に番号をマークしたものを用意しましたが、I/Oそれぞれ16点くらいの端子台配線ですから、 線材の番号を見ている暇があったら、つなぎこんだ方が良かったかな・・・と思いました。 もっとも、配線の失敗があった時のリカバリーにもなるので、諸刃の剣ではありますが・・・。

昨年までの試験内容と比べると難しくなっていると思いました。 来年はさらに難度UPか?
甲府では、昨年3人が受験、2人合格だったそうです。落ちた方は2級保持者で今年リベンジだそうでした。
課題は1級と2級ではかなり難度が異なる模様。今年は5人だが・・・・・。
2級の方が当然楽と思われる。I/O接点数も半分位らしい。
始まって5年位の新しい検定種目ですので、まだまだ、問題の見直しも多いのではないかと思います。

今回の試験内容
[1]
課題2は、動作待ち時間の残時間を表示する(BCD出力)仕様。 機械の動作待ち時間なので、場合の統合を要した。
課題3は、ワーク情報を4つのリミットスイッチで検出、BCD出力する。 かつ、ワーク情報の場合分けで出力を要求された。(LEDのフリッカを変える。)
が、単純コンベア動作に追加されていた。
時間がなくて、課題3までは手が回らなかった。方法を考えてしまいました。時間的に考えてる余裕は無いです。
[2]
連続動作をある条件で止めるが、「再起動可能」という仕様を、最初の動作から再起動なのか、一時停止ととらえるかの判別は困難。 今回の試験官は後者としていたが、私は前者と考えたのでNG。

採点について
ラダーの作り方は全く問われず、 採点は、仕様どうりの動作をするか否かだけ。
仕様が文章で詠われているので、解釈の問題が微妙に存在する。
文章的(仕事の経験的では無い)に素直な方が良いかと思われる。
試験官はラダーの専門家かどうかは判らないが、企業の方で、委託されている面々だった。
試験終了後、一人づつ呼び出されて動作チェックを行った。前述したようにラダーの組み方ではなく、結果のみ。
ちなみに課題1はI/O配線、これは作業時間終了後の個別検査前にチェックされるらしい。

私ごとと感想
情けない話だが、プログラミングの課題の仕様で、 SWによる課題別動作の切り替えを見落とし、別ラダーを作ってしまった。
試験用紙の最初にでっかく書いてあるし、昨年までの試験問題にも書いてあるのに全く気がついて無かった。
だから、ラダーとしては課題3の途中までしか出来なかった。 一応、CPUのプログラムを入れ替えさせていただき、動作は見てもらえたが・・・
でも、課題の重ね合わせによる不具合というものは存在しない訳だから、 結果的に良かったのか悪かったのかは結果次第。だからペーパーに賭けました。
最悪なケースは、下手なラダー追加で、今まで構築した部分を壊すこと。 課題が完成せず、時間間際になったら無理せずに作った部分を確実にしておいた方が良さそう。

2時間というタイムトライアルは、なかなか練習では出来ない。 が、練習機がある人は、1回くらいはトライした方が良い。

ペーパー
今までの試験内容と比べると問いの数が多くなっている。 でも、内容は
1.タイムチャートの作成
2.CPU同士のデータ共有を伴う仕様と、必要データ(メモリ)数。
3.FBDの穴埋め。
4.SFCの穴埋め。
と、同じ。
基本的に問いは増えたが内容的な難度は上がっていないと思う。

前述しましたが、始まって5年位の新しい検定種目ですので、まだまだ、 問題の見直しも多いのではないかと思います。
まだ過渡期なのかもしれません。だから、この情報が100%来年に役立つか、 かえって邪魔となるかに対しての責任は負え無い事を御承知おき下さい。


この項完。

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