純金めっき装置をなんとか立ち上げた。
稼働を始めたのが 2014.6 いろいろとあったが半年が過ぎ、まあまあうまくいっている。
しかしながら、稼働を始めてから、だいたい1%くらいの割合でめっきの不良が出ている。φ0.5mmくらいの茶色の点が現れる。
めっきの技術で、部分的に変色させることは出来ない、めっき液メーカーさんの話だ。
考えられるのは異物の付着、あるいは前処理で落とせなかった異物により金の析出が影響を受けた。
めっきの前処理とは、簡単に言えば洗浄である。汚れは大きく分けて、油脂などの有機物、無機物、酸化膜がある、いずれもめっき金属の析出や密着を阻害するので、それぞれの汚れにあった処理を組み合わせるのが一般的だ。
アルカリ洗浄、電界脱脂、酸洗、超音波洗浄、これらをすり抜ける異物が残るのか?それとも槽内で付着するのか?謎である。
試験場で分析した、FT-IR(赤外線分光分析)にて変色箇所をしらべたところ、固形タンパク質が検出された。いわゆる油脂はアルカリ脱脂で落ちる、ふけ、皮膚などの付着だと言う、似た組織でナイロンがある、双方ともアミド結合という組成で、似た波形が得られる、ただし、人工物のナイロンの方がシャープな波形になる。
ワークはプレス成型品でその後、洗浄し、真空炉で歪取りの熱処理が加わる、関わる人も多い、どこで付着するのか、謎である。
まだ解決していない。
この項完。[2015.1]
一応の解決を見ました、詳細は
「めっき膜厚の話」の項にて
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