金と菌

金メッキのラインに関わるようになって驚いた。
金メッキ後の水洗や、余分なメッキ液を回収して金を再利用する槽ではバクテリアが発生する。
メッキ環境の温度がバクテリアの発生にちょうど良いということだ、菌が金を好むと言う事では無いそうだ。

金メッキそのものに対しての悪影響はさほど無いらしいが、それでも大量に発生するとメッキが乗らなかったりすることもある。
バクテリアの発生はパイプを詰まらせたり、メッキ後の製品を汚したりする、ほっておくと他の槽にも広がって行く。

フィルターを使ったり、紫外線を当てたりと対策としてはあるようだが、大がかりな装置になる割には、掃除の必要が無くなると言う訳では無さそうだ。
温度を上げれば予防効果はあるのだが、メッキ槽は塩ビが使われているので、そうそう温度は上げられず、また、金メッキの反応が促進されるので制御が難しくなるとのこと。

まめに掃除する事が一番らしいが、金と菌の意外な関係だ。

この項完。[2013.8.16]

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