炭化水素系洗浄装置の熱源になっている、電気ボイラーが壊れた。
ボイラーの水を供給するポンプが働いていないというのが現象で、低水位のセンサーが働き、ボイラーが停止してしまう。
まずはセンサー、センサーが汚れると誤動作するという事で、外して掃除を行った。
水位計の電極が確かに汚れていたので、スコッチブライト(磨きスポンジ)で、磨いた。
次は逆止弁、ボイラー缶には下方から水が供給されるが、逆流しないように逆止弁がついている、配管を外して掃除。
そして意外なポイント、タンクには水蒸気が熱交換したあと戻ってくるが、蒸気のまま帰って来ると温度が上がる。
上がりすぎると、ポンプ内でキャビテーションが発生、水を送れなくなる。
耐熱仕様とはいえ、ポンプにもよろしくない。
と言う訳で蒸気トラップを分解して様子をみた。蒸気トラップは蒸気をお湯にしてタンクへ戻してくれる。
結果、とりあえず動くようにはなった。
メーカーに来ていただいて診てもらった。一番の原因は過熱で、蒸気トラップが機能しておらず交換しかないとのことだった。
修理中にタンク内で金属音がしたが、それはウォーターハンマー、熱い湯の中に冷たい水が流れ込むと起きる事があるそうだ。
さて電気ボイラーだが、軟水機なるものが付属しているが、長い事動いていない様子。食塩を入れるようになっているみたいだが岩塩化している。でも水はボイラーに供給できているようである。
電気ボイラーにとって軟水化は大事な事だそうだ。内部のヒーターにスラグが付着したり、センサーが汚れてしまうのも軟水機が働いていなかったことも要因との事。
イオン交換膜で軟水化をしているらしく、食塩はその維持に必要らしい、軟水機という機能は全く駄目だったが、別に詰まってしまった訳ではないので見かけ上はボイラーに水を供給するのには支障なかった。
ボイラーは硬水に弱い。気をつけねばなるまい。
ところで硬水と軟水って何が違うの・・・?
ちょっと調べた結果を付記しておく。
硬水か軟水かを決めるのは“硬度”で、硬度とは水のなかに含まれるカルシウムとマグネシウムの合計量を数値化したもの。この数値が高いものを硬水、低いものを軟水と呼ぶ。
わかりやすく言えば、カルシウムとマグネシウムがたくさん入っている水が硬水、少ない水が軟水ということ。
理化学辞典では、硬度0から178未満を「軟水」。178以上357未満を「中間の水」。357以上を「硬水」と分類。
しかし、これではわかりにくいので、近年では便宜的に、硬度が100未満のものを軟水、それ以上を硬水と呼ぶようになっている。
同じ硬水でも硬度100〜300程度のものを中硬水と呼んで区別することもある。
硬度100未満の軟水は、炊飯や和風だしをとるなど日本料理全般、そして緑茶をいれたりするのに適す。反対に硬水で炊飯をするとごはんがパサパサになったり、緑茶の味や香りが十分に引き出せなかったりする。
硬度100〜300の中硬水は、洋風だしをとったり、煮物や鍋物をするのに向いてる。
そして硬度300以上の硬水は、スポーツ後のミネラル補給や妊産婦のカルシウム補給、そして便秘解消やダイエットにも役立つ。
単純に軟水ならば良くて硬水は駄目という話ではないらしい。
この項完。[2011.5.6]
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